Business to Social Project

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座談会

一人のプロフェッショナルとして
現場の最前線で活躍する若手メンバーに
NPOに参加した理由や、
今の仕事や目標などについて
聞いてみました。

岡本 拓也

ファシリテーター

岡本 拓也

Profile.

大手監査法人、ベンチャー企業経営メンバーを経て、外資系コンサルティングファームにてさまざまな企業再生業務に従事。2011年3月に独立し、同年6月にソーシャルベンチャー・パートナーズ東京の代表理事に就任。また、理事を務めていた認定特定非営利活動法人カタリバの常務理事兼事務局長に就任し、ソーシャルビジネスの現場と支援の両面の経営に携わる。公認会計士としての顔も持つ。

小畑 怜美

小畑 怜美

認定特定非営利活動法人カタリバ
前職:大手通信会社

二河 等

二河 等

認定特定非営利活動法人フローレンス
前職:大手システム会社

桐田 理恵

桐田 理恵

特定非営利活動法人ETIC.(エティック)
前職:出版社、フリーランス

※ 2017年6月時点での肩書きです

※本コンテンツは、2015年9月に行われた座談会の全文書き起こしです。
かなり読み応えのあるボリュームですが、リアルな声をそっくりそのままお届けします。

NPOへの
参加動機について

きっかけは三者三様。
ソーシャルセクターという、
あたらしい働き方の選択肢。

二河さんの場合

岡本
みなさん、今日はよろしくお願いいたします。団体の垣根を越えて、現場で活躍する若手の方に集まっていただいたので、リアルなお話を聞ければと思います。早速ですが、まずみなさんのプロフィール、前職などを話していただいた上で、今のソーシャルセクターで働くにいたるまでの話を聞いていければいいなと思います。それじゃあ、二河さんから。大丈夫ですか。
二河
私からですか。
岡本
はい。
二河
レディファーストじゃなくて大丈夫ですか。
桐田
(笑)
岡本
大丈夫です。
一同
(笑)
二河
改めまして、フローレンスの二河と申します。よろしくお願いします。社会人になったのが、2005年の4月なので、今年でもう、11年目ですかね。それまで、ビジネスセクターにいたのは9年間。俗にいう、SE。ずっとシステムエンジニアをやっていました。システム業界の中でもインフラ、みんなが使う画面のところではなくて、もっと裏の裏の裏のという、すごい見えないところを支える縁の下の力持ちをずっとやっていました。
写真1
岡本
縁の下の下の力持ちですね。
二河
そうなんです。で、そこでもう9年間ずっと作ったり、運用したりということを、泥臭くやってきて。やっぱり、インフラでやっていると、自分たちが作ったものが、実際、直接使ってもらうユーザーさんの笑顔にどうつながっているのか、どうしても実感が薄かったんですよね。
岡本
なるほど。
二河
もちろん感じる瞬間もあるんです。なんですけども、もともと大学生活とか、高校生とかって、人の役に立つというか、直接Face to Faceで役に立つことにすごい喜びを感じていたので、ちょっとやっぱり悶々としていたんですよね。そんな中で、結婚して、生活していたんです。で、子どもを身ごもったと。
岡本
なるほど。新卒からは、ずっと同じ会社にいらっしゃったんですか。
二河
そうなんです。フローレンスは2社目ですね。
岡本
比較的大きな会社で?
二河
そうですね。ちょっとビックネームなところのシステム子会社に。大企業だったので、福利厚生もいいですし、例えば変な話、仕事に満足していなくても、要は生活はできる。と、いうところからの、ソーシャルセクターへの転職というかたちになりました。
岡本
めちゃビックチャレンジな気がするんですけど。
一同
(笑)
岡本
そのあたりの、出会いの部分ですね、NPO、フローレンスさんにどう出会って、そこから、どういうふうに今の仕事に就かれたかというあたりについても、お聞かせいただいてもいいですか。
二河
はい。結婚して、妻が第一子を身ごもった。2011年の8月ぐらいですね。
岡本
じゃあ、震災のあとですね。
二河
そうですね。で、そのときに、「ちょっと」って呼ばれて、「どうやらできたみたい」と。
岡本
(拍手)
二河
あ、ありがとうございます(笑)。
岡本
今、想像して、何かめでたい気持ちになって。
二河
うれしいのは当然なんですが、同時にこれからどうしようと。子どもを産むまでとか、産んだあとの育児休暇の過ごし方とか、妻も仕事をしていましたので、この先、仕事をどうしたいのって話になったんですよ。
岡本
なるほど。そうですよね。
二河
で、その話をしていく上で、やっぱり仕事はしたい→仕事をするんだったら、子どもは保育園とかに預ける必要がある→保育園って、健康じゃないと預けられないので、病気にかかっちゃったら、どちらかが休むしかないよね、とか。でも、休んだら、まあちょっと昔ながらの考えかもしれませんけど、あまり会社からいいふうには見られないよねとか、大きな仕事を任せられないとか、そういうのあるよねっていう話になったんですよ。それをもう重々、妻は承知していて、「私は絶対、駒崎さんのフローレンスを使いたい」と言ってきました。
岡本
駒崎さん。認定NPOフローレンスの代表ですよね(笑)
二河
駒崎さん?フローレンス?何それっていう状態だったんですよ。
岡本
(笑)誰だよ?みたいな話ですよね。
二河
だったんですけど、まあ、妻が自分で必死に調べて探してきたものだから、それは無駄にはしたくないと思って。まあ、そのフローレンスも使ってみようと。
岡本
なるほどね。
二河
で、説明会も一緒に聞きに行って、入会して。さあ、子どもが熱出したっていって、初めて病児保育を使いました。で、そのときに、保育スタッフさんとも直接いろいろ話をして。帰ってきて、「今日、こんなんでしたよ」って、びっちりなレポートが書かれているんですね。例えば、寝ているときの顔の向きとかが、5分ごとに、SIDSチェックっていうんですけど、うつぶせなのか、うつぶせだけど横向いて寝ているのかというのを、本当に細かく。ここまで心打たれるようなサービスをしてくれるんだというのを、本当に当事者になって理解をしました。
岡本
すごいね。
写真2
二河
こういうサービスに、何か自分がかかわれるんだったら、もっと今より直接的に、人の役に立てるという実感も持てるし、毎日自分が働いているところにも、エネルギーっていうのが注がれるんじゃないかと思いました。もうそこから、NPOって何だろうって、自分で探しだしてましたね。
岡本
なるほど。
二河
いろいろ見たんですけども、やっぱり、当事者としてサービスを受けた影響が大きかったので、もうフローレンスの大ファンになっていたんですよね。何か働き口ないですかっていうふうに探していたら、妻が「駒崎さんのTwitterで、システム担当の募集出たわよ」。
一同
(笑)
二河
「あなた、行ってきなさい」って押されたんですよね。
岡本
すごいな。
二河
はい。初めての転職というのもあって、一応いろいろ転職活動したんですけども。で、幸い全部内定出たけども、やっぱり、フローレンスという。
岡本
なるほど。そうはいっても、もとが大企業じゃないですか。一方でNPOですよね。そこへの葛藤とか、やっぱりお子様が生まれてこれからの収入大丈夫かなとか、いろいろと。そのあたりのこころの変遷とかですね、実際どうだったのかというのを、ちょっと伺ってもいいですか。
二河
結論からいうと、ぼくは多分わりとあっさりしていると思います。もともと社会人になったときに、生涯一業種で終えたくないという思いがあったんですね。たまたま入口がシステムエンジニアというだけであって。なので、どこかしらで転職というのは、ずっと心の内にあったんですよ。
岡本
なるほど。
二河
で、やっぱり家族を持っていますので、収入の面、やっぱり一番心配したんですけども。フローレンスって、ワークライフバランスを非常に大切にしているので、その時間内でしっかりフローレンスに対して頑張る、と同時に空いた時間で、またちょっと自分の違うチャレンジをすると。そこで例えば、少しお小遣いみたいなものを生み出せるのであれば、自分たちはしっかり生活をしていけるという。そういうのも前職にいるときに考えて、少し力を蓄えて、これならいけると思って、結構、自信を持ってソーシャルセクターには来たと思いますね。
岡本
お話を伺っていて、共感と、もともとの志というところが大きかったにせよ、とくに清水の舞台から飛び降りる的なものではなくて、しっかりとお調べになって、ちゃんとワークライフバランスの中での自己実現とかも踏まえて転職をしてというのは、非常に心強いというか、力強いというか。とはいえ、いろいろと綿密にお調べになって、入られてみたら、あれ?みたいなことがあるのが常だと思うんですけども、どうですか。そういうところも含めて、実際ソーシャルセクターで働いてみるというのは。
二河
毎日が刺激的ですね。とにかく、ビジョンとミッションがすごい明確になっているので。その根幹が揺るがずに、貪欲に保育とか家族に関係する社会問題を解決するというのは、みんな思いは一つですから。あれをこうしたい、これをこうしたいって、もう矢継ぎ早にいわれるんですけど、すべてはそこにつながっていると思ってやっているので、すごいすっきりしています。あと、毎日の密度が濃いというか。
岡本
自分自身の仕事が何につながっているかが常に明確というのは、本当に働くうえで、実はすごい重要なことですよね。
二河
そうですね。特にシステムって、今、当たり前になってきていますけど、そのシステムがここに活かされているというのを実感できるというのが、ビジネスセクターよりも強いというふうに感じますね。
岡本
自分の仕事が、売上とか、利益とかということを越えたミッションというか、課題解決であったり、そういうところに直でつながっていると感じられるというのは、働くうえでのすごい重要な部分ですよね。
二河
そうですね、一番のやりがいだと思いますね。
岡本
すごい共感します。あとでまた、深掘りしたいんですけど、ちょっと他のお話も聞いてみましょう。二河さんで終わってしまいますと怒られてしまいますので(笑)

桐田さんの場合

岡本
じゃあ、次は桐田さんに伺います。学生時代なのか、前職の仕事からなのか、ETIC.さんに転職するにあたってのストーリーといいますか、そういったあたりを聞かせていただいてもいいですか。
桐田
改めまして、ETIC.の桐田です。いまはDRIVEというサイト、ベンチャーやスタートアップ、NPO、ソーシャルビジネスなど、新しい価値を創出したり課題解決をしたりという「起業家マインドを持って働く」仕事に特化した求人サイトで編集を担当しています。今日はよろしくお願いします。早速なんですが、私、正直いうと、こんなメディアを担当していながら、本当に全く転職の直前までNPO業界に興味がなくって。何でかというと、ずっと編集者になりたかったので、出版業界しか見ていなかったんですよ。
岡本
なるほど。面白いな。
桐田
そうなんです。もともとずっと編集者になりたかったので、医学書の専門書の出版社に前職で入った。で、3年半ぐらい働いて、やっぱりすごい自分がやりたかった仕事だったので、すごい楽しくて。今まで文学部だったのに医学書という、全くちがったけれども、でも、楽しかったんですよ。やりがいもあったし。実際、医学なので、この本を作ったら、こういう人たちにとって、何か命を救うきっかけになるんじゃないかという実感もあって。私、いまの仕事柄よく社会人の方とかにインタビューをしていて、二河さんのように実感が欲しかったとおっしゃる方が多いんですけども、私の場合、実感はそこで得ていたというか、そこには満足していました。
写真3
岡本
やりがいはあったと。
桐田
ただ、あるときに、ある医師の先生のご紹介で、NPOの保健師さんをご紹介いただいたんですね。その方の取り組みがものすごくすばらしくって、私は書籍にしたいと思った。社会的にも意味があるし、売れるとも思った。企画編集の仕事だったので、それを企画にして、上司に提出したところ、医学書専門出版社だったので、販路がないと。今まで、医師向けにだけ販路を作ってきたものを保健師さん向けに、いったいどこを開拓すればいいのか、今までの積み重ねがないから、うちで出しても売ることは難しいと。結構、企画を出せば話を聞いてくれる人たちではあったんですけど、その企画だけは本当にもう最初っから「いや、それは無理でしょう」みたいな感じだったんですよ。
岡本
なるほどね。
桐田
それで、そのときは、そうですよねって口でいいながら、すごく違和感を感じてしまって。自分が本当に心から価値があると思ったもので、楽しいからだけじゃなくて、役に立つだろうって思ったものを、よくわからない会社というものの決まりのせいで、実現できない働き方って嫌だなって思ったんです、単純に(笑)
岡本
そうですよね。
桐田
そう。それで、じゃあ、まあフリーになってみるか、いっちょ。みたいな感じで、フリーランスになろうと思って。その段階で、ただ、やっぱり、いろいろね。フリーランスをしている先輩とかに話を聞いたりして、仕事の在り方を考えてみたんだけれども、結局、ただフリーになっても、これ変わらないなって思ったんですよね。
岡本
なるほどね。そうか、確かに。
桐田
もともと出版社にいたので、フリーランスの方がどういう関係性で仕事をしていくかというのも見えていたので。結局、多分、版元の意向にそうことしかできないだろうなっていうふうに思って。
岡本
同じですよね。
桐田
でもやっぱり本を作るということにやりがいを感じていたから、本はつくりたいと。
岡本
そうですよね。
桐田
そうなんですよ。その時たまたま出会った本で、出版社って、もう斜陽業界とかいわれていて、起業する方ってすごく少ないんですけど、その状態の中で起業されたというね、面白いチャレンジをしているとこなんですけども。そこの社長さんの自伝的な本なんですけど。やっぱり今の仕組みだと、売って利益を上げる、営利企業としての目的があるので、いくらものづくりだとはいえ、いろんな目線が入ってくるんですよ。ものができあがるまで、最初ものすごい熱量だったものが、いろんな立場の人、営業の人、広報の人、編集する人、校正の人とかって、いろんな角度が入っていって。これがね、みんな良くなるためにしているんですけど、私の体感とその本の中に書いてあった話でいくと、熱量が下がっていくんですね、できあがったものの。
写真4
岡本
体感って面白いですね。熱が下がっていく。
桐田
そうなんですね。熱が下がっていっちゃうんです。で、そういうものづくりじゃないことをしてみたいなって思いがあったんです。営利企業だから、あの仕組みは、まあ、そうなんだろうとは思ったんですけど、私は違うところでやってみたかった。で、模索していたときに、ちょうど旦那がgreenzさんの記事を、何かで面白いっていって教えてくれて。私、そのとき、ソーシャルとかに関しても、全然興味はなかったんですが。あ、何この記事、面白い!と思って、どういうところが出しているんだろうっていって、greenzさんの存在を知ったんです。そしたら、NPOで、自費出版で書籍を出しているということを知って。
岡本
なるほどね。
桐田
そうなんです。で、おっ?と、そういう方法もあるかっていうのと。
岡本
なるほど。
桐田
あとは、調べていくうちに、サークルの先輩が、社会起業みたいなことをしている人がいて。
岡本
はい、先輩が。
桐田
その先輩も、ある種、自費出版ってかたちで出していたんですね。で、おっ?これはっていう、直感みたいなものが働いて。分野自体も面白いって興味が持てるし、自費出版をする土壌があるんだなって思ったんですよ。で、ちょっと、話聞いてみるかと思って相談しに行ったんですよね。でも、そのときは、全然要領も的も得ていなくて、私、とりあえず新しい働き方したいんです、みたいな。
岡本
(笑)
桐田
本を作るの好きだけども、やっぱり出版業界って100年も続いているので、体感ですけど、ちょっと業界特有の古い慣例みたいなものもあって。
岡本
ありますよね。
桐田
もっと、自由な在り方で働きたかった。でも、本は好きだから、本を作りたかった。で、相談したら、DRIVEの募集があって、それを紹介してくれたんです。で、絶対自分だったら探さなかったと思うんですけど、「こんな求人あったよ」って紹介いただいて、なるほど、やってみるかって。タイミングも合ったし。最低、週3からだったんですよね、そのときの条件が。だったら、まあ、余った時間で、フリーな時間も取れるので、フリーの仕事もやりながら、というのもできるだろうなと思って。というのが、ETIC.に入ったきっかけです。
岡本
二河さんとも共通しているかもしれないですけど、多様な働き方の一つの選択肢として、このNPOと。あと、自分の時間というものも、しっかりと持ってみたいなところっていうのは面白いですね。
桐田
そうですね。多分、私もともと、フリーになりたくてフリーになったので。結局ね、今、仕事が忙しくてフルタイムなんですけど(笑)。
岡本
(笑)
桐田
気がつけば巻き込まれてみたいな感じなんですよ(笑)。そもそも、あんまり自分が所属というかたちで入ることを、企業とか団体に求めていなかったというか。
岡本
確かに。でも、それこそね、アントレプレナーシップを持って、自分で独立もされて、それを軸にしているETIC.に入って、自分のやりたい、編集の仕事というか、DRIVEというところでご活躍されていて。で、いつの間にか週5になっているんですか。
桐田
いつの間にか週5に(笑)。
岡本
(笑)
桐田
そうなんです。おもしろくなっちゃって、頑張ってみようかなと(笑)。
岡本
そこも自分の選択で、ということですね。
桐田
全然、求められたりとかしていないです。自分から、じゃあちょっと本腰入れて、期間決めてやってみるかって。
岡本
いいですね。常にご自身の選択でね。
桐田
そうですね。私は、本当に、自分のやりたくないことがやれない。
岡本
たどり着いたところがNPOだったという、ソーシャルセクターだったということですね。
桐田
そうですね。本当にまさか自分が、ここにかかわるとは全く思っていなかったですね。入る1カ月前まで(笑)。
岡本
(笑)いやあ、面白いですね。ありがとうございました。ちょっとまたあとで、深めていきたいと思います。
桐田
お願いします。

小畑さんの場合

岡本
じゃあ、小畑さん。よろしくお願いします。じゃあ、小畑さんというのも堅いので、いつもカタリバで呼んでいる「コバ」にしたいと思うんだけど。改めて、何で前職に入ったのかとか、それで今に至るところとか、ちょっとお話してもらってもいいですか。
小畑
はい、わかりました。みなさん、改めましてカタリバの小畑です。じゃあ、就職活動の頃から話してもいいですか。
岡本
OK、大丈夫です。
写真5
小畑
私、ものごころついたときから、まわりに小学校の先生がいる環境で育ってきまして。
岡本
そうか、ご両親が。お母さんがそうだよね。
小畑
母親が学校の先生です。今も現役なんですけど。で、母親のまわりも含めて、そういう姿を近くでみてきて。で、最初、学校の先生になろうとずっと思っていたんですよ。でも、高校の半ばぐらいで、先生方が疲弊していく様子を目の当たりにして。知ってしまったという表現のほうが正しいかな。公務とかが増えて、あとは、学習指導要領が改訂されて、英語をやらなきゃいけないとか、今でいえば、アクティブラーニングをやらなきゃいけないとか、ICTを活用したクラスの運営をしなければいけないとか、どんどん、やることが増えていって。でも世間からはそんなに評価されない空気も感じていてですね、そういう大好きな本当に尊敬する先生方が、何でこんなに疲弊していくのだろうかというのに、苦しい思いを感じていたんですね。
岡本
すごいね、高校のときからそういうことを考えていたんだ。
小畑
そうなんですよ、何か嫌だなみたいな。で、私は、もう学校の先生に自分がなるんじゃなくて、この大好きな先生が困窮する現状を、もっとよくしていきたい、そういう働き方をしたいなというのをぼんやり思って。大学を選んで、比較教育とか、教育の方面に行ったんですね。で、もろもろ勉強をしたりとかしながら、1社目に選んだのが、通信会社でICTと教育というのを大きく取り上げている会社だったんです。
岡本
なるほど。
小畑
当時、入ったときの私の狙いとしては、ICTを先生方に活用することで、先生一人一人が持つ時間が増えるでしょうと。そうすることによって、先生が本当にやりたい授業とか、子どもと向き合う時間が増えて、先生方が活き活きして学校が元気になっていく、私の見ていた職員室の雰囲気がもっと活発になっていくというのを描いて、前職に入って。面接でもそういうことを話してたんですよね。で、よしやるぞ、という感じで入りました。だけど最初の1年目、2年目ですね、福岡に飛びまして。
岡本
なるほど。びっくりですね。
小畑
びっくりしましたね。で、そのICT系の仕事に就くのかなと思いきや、全然違う業務だったんです。
岡本
そうかそうか。
写真6
小畑
そうなんです。いわゆるカスタマーサポートの領域でした。これは教育から離れてしまうという危機感があって、福岡に行ったときに、平日はもちろん仕事をするんですけど、土日に自分のやりたい教育の部分を進めないと、私自身の夢が進まないと思って、プロボノ(※)を始めたんですよ。
※ 社会人が自らの専門知識や技能を生かして参加する社会貢献活動。
岡本
なるほど、すごいね。
小畑
日曜のほとんどですね、平日も夜9時ぐらいから、11時ぐらいまで。
岡本
昼の仕事と夜の仕事みたいな(笑)。
小畑
もうちょっと自分で普段の仕事と近づけていく力があったらよかったんですけど、当時は、ちょっとそこは別でした。社会人としての自分と、あとは夢を実現したというところの教育にかかわる自分というのがあって。そんな中、土日でかかわっていった人がすごく素敵で。
岡本
なるほどね。
小畑
そこで会社を辞めて起業するという女性の企業立ち上げのお手伝いをするということをしました。あとは、今のカタリバの活動にちょっと似ているんですけれども、福岡市がやっているプロジェクトで大学生の就職活動をもっとリアルなものにしようというプロジェクトがあって。そういう活動を土日にやっていくにあたって、すごく夢とかビジョンを実現しているチャレンジする大人に、私も触れ合う機会がすごく多くなりました。
岡本
ロールモデルというやつなんだ。
小畑
そうなんです。それで私もいつか土日の時間が平日のほうにいくだろうなという感覚があって、いつ、その勇気がでるか、その仕事をシフトしたら、自分はどういう仕事をするか、どこで働くかというのは、考えるようになっていったのが社会人2年目。で、3年目になって東京に戻ってきて。それでも教育がやりたいやりたいと、ずっと社内でも言い続けていたら、ICTと教育の部署に入らせてくれたんですよ。
写真7
岡本
おお、ついに。
小畑
ついに。すごくラッキーでしたね。で、じゃあ、いざやるぞということで、小学校の中に入っていって、現場の先生方と対峙したときに、思い描いてるものと現場とのギャップがあったんですよね。
岡本
なるほどね。
小畑
そうなんです。で、私はこのまま、ICTの分野で学校教育で教師をサポートするというところに、居続けるかという自問自答をしていくんですけど、いや、違う、みたいなのが、スパッとあって。もっと現場に近いところというので、いろいろと転職を考えはじめました。そのときに出会ったのが、カタリバの今の上司の今村亮さんです。私、そのときのこだわりというのが、三つあってですね、一つは、教育の現場に入りたいということ。先生をサポートしたいというからには、私がやっぱり先生のことをわからないとだめだよね、と。
岡本
ほう、まずは現場ね。
小畑
そして、私が思い描いている、やりたいことっていうのは、今のこの社会の中にはまだあんまり仕事としてない気がするので、そういうのを事業化するとか、そういう力をつけたいので、ゼロイチでかかわれるような仕事がしたいっていうのが二つ目にありました。
岡本
なるほど。
小畑
あと、三つ目は、大好きな人たちと働きたいというのがあったんですね。で、この三つで探していたときに、複数選択肢があって、もう、最後は、この三つの軸で一番引っかかった、カタリバに行こうみたいなかたちで決心しました。で、ちょっと学生に戻るんですけど、カタリバの今村亮さんとは、たまたま学生のときに、就職活動のイベントで会って、初めて私が教育に対する思いを語ったって人だったんですよ。
岡本
そうだったんだね。運命的なものも、感じるね。
小畑
それをすごく覚えていて、亮さんも覚えていてくれて。何かいい駒がいるぞみたいに思ったのかな(笑)
一同
(笑)
岡本
なるほど。ありがとうございます。みなさん、同じソーシャルセクターっていっても、いろいろですね。
二河
いろいろです。
小畑
いろいろですねー。
写真8
岡本
そうはいっても、いろんな選択肢がある中で、NPOで働くというのは、いろんな葛藤とか不安とか、あったんじゃないかなと思って。周りの反応とかもね。そこを、乗り越えていくというか、最後、どう自分の意思決定をしたのか、そのあたりのところをもうちょっと聞いてもいい?
小畑
はい。私の場合も、前職が本当に安定していましたし、福利厚生も女性にとって働きやすさがあって、何不自由なくっていうところから、NPOに転職するっていったときには、上司もしかり、両親からも相当反対されました。それはまだ多分、日本でのNPOの認知度が低いところもあって。え?何?NPO?NGO?みたいな、そこからはじまるんですよ。それで社会的に、信頼されるのかというところで「おまえの話なんて、誰も聞かなくなるんじゃないか」っていうこともいわれましたし。あとは、もっと生々しい話をしますと、マンション借りられなくなるんじゃないか、とか
岡本
(笑)
小畑
クレジットカード作れなくなるんじゃないかとか。
岡本
都市伝説がいろいろあるよね(笑)僕もいわれたよ。
小畑
本当ですか。
岡本
散々いわれた。実際は、大丈夫なのにね。
小畑
でも、クレジットカードも作りますもんね、あせって。
岡本
(笑)いまのうちに、できることやっとこうみたいな。
小畑
でも、結構、風当たりが厳しいというのは、そういう周りからの声で感じました。
岡本
そうか。安定みたいなことを、やっぱり、捨てるというのは、怖かった?
小畑
怖いですね。安定もそうですし、信頼を捨てるような感じがあったんですよね。
岡本
なるほど。社会的な信頼。
小畑
そうです。学校の中に入るには、信頼が必要だとか、電話をするときにも、どこどこの小畑ですっていったときに、どこどこののほうに、多分注目している人たちのほうが、圧倒的に多いと思っているので。ああ、信頼は、本当に自分の力で一から作んなきゃいけないと思ったときの、自分にできるのかっていう恐怖心もありました。
岡本
そこでいくと、プロボノを続けつつ、本業でICTで教育を、もちろん、現実とのギャップはあったと思うんだけど、そこで変えていきつつ、っていう選択肢もあったと思うんですよ。そこじゃなくて、現場に入ろうと、ソーシャルセクターに入ろうと思ったのは、何が大きかったのかな。
小畑
一番は、自分の気持ちとして、チャレンジしない人生が、もったいなかったんですよね。ここで踏み切らなかったら、もうやりたいと思っているものを自分の力で実現する力が、その先、養われないんじゃないかみたいな。
岡本
自分自身の人生のチャレンジとして。
小畑
そうなんです。私の夢も、先生たちに、そして先生の先の子どもたちに、自分の可能性を信じて活き活きと生きてほしいって思っているので、自分が体現しないと、言えないわと思ってですね。
岡本
なるほどね。
小畑
そこは、もう自分がやるってことを挑戦したいと思ったんですよね。
岡本
そうか。それが、いろんなことを上回ったという。
小畑
そうですね。やりたいというのが目の前に見えていて、こんなに勉強するのも楽しいですし、考えるのも楽しいこの時間を、何でサブにしなきゃいけないのかというのがわからないぐらい、もう気持ちはちゃんと整理されて、暖まっていたという感じはします。
岡本
なるほどね。それがやっぱり。本業にしていくというところで腹落ちはしていたんだね。
写真9

NPOでの
仕事について

ビジネスセクターでの経験を武器に、
自分が本当にやりたいことに向かって、
全力で自分らしく働ける。

岡本
実際に移ってみて、NPOの仕事ってどう?前職との違いとか、感じるところあります?
小畑
前職のとき、もちろん仕事は楽しかったし、先輩方から教わることはたくさんあったんですけど、自分の働き方として、気になることがあって。組織目標、会社の目標って、大きくあるじゃないですか。そこに対しての自分の温度というか、自分のやりたいことというものの、変換や接続がうまくできなかったんですよね。インフラをつくる、このサービスを売るのが、自分自身のやりたいことにつながっているよね?というとこの接続が、あまりにもハード面とソフト面の話だったので、自分事に変換できないなというところがつらかったですね。
岡本
なるほどね。今のコバの話の、自分の、個人のミッションというか、個人のやりたいことと、組織のやりたいこと、ミッションというのが一致するかどうかというところが、すごく大事なんじゃないかなと思っていまして。桐田さんの場合は自分の個人ミッションを、常に軸において動いていて、そこに仕事があるみたいな感じは感じるんですけど、そのあたりどうですか。
桐田
そうですね。でも、それは本当に大切だなと思います。例えば、口で言っていたとしても、企業もやはり営利企業なので、やっぱり非営利企業とは違う論理で動いているから、難しいんですよね。結局、私が何でNPOの自費出版に価値を感じたかというのも、そこはビジョンを一緒にしている仲間同士で作ったものだから、情熱がそのままだろう、もしくは大きくなっているものなんだろうという仮定のもとで飛び込んだんです。前のところは結局、営利目的なので、というところで。もちろんビジョンだけでは難しい部分もあると思うんですけどね。
岡本
なるほど。
桐田
て、思っています。でも、ビジョンはやっぱり。
岡本
重要ですよね。
桐田
重要です。組織の捉え方も変わってくるなと思います。私、今ETIC.って、上司とか部下がいないなって思うんですね。上下とかなく、結局、同じビジョンを持った仲間なんですよね。
岡本
仲間なんですね。
写真10
桐田
仲間の感覚でやっていかないと、イノベーションなんて起きないんじゃないかと思っていて。その感覚がすごく身についている人たちが多いので、私なんて今、それこそ事務局長と一緒に基本的に仕事をしていますけど、全然本当に、いやもう上司は上司なんですけど、大尊敬する女性なんですけど。
岡本
鈴木敦子さん、本当、すてきだよね。
桐田
すてきな人なんですよね、そう。めっちゃみんな敦子さんのこと大好きなんですけど、でもやっぱり上司というよりは、志を共にする仲間。やっぱりビジョンをともにする仲間と一緒に働くかどうかは、組織を変えるなと思っていて。前は組織というアイデンティティの元に個人が集まっていた感覚があったんですけど、今は個人の集合体であるというか。だから「こうあるべき」が、なくて「こうありたい」しかないんですよね、その場には。
岡本
いや、それは本当に共感するなぁ。コバが最終的に転職を決めたのも、やっぱね、自分自身であるということをどう体現していくのかということだと思うんです。いろんな組織が、そうなっていくといいなと、僕もすごく思っていて。ちょっとここで二河さんに伺いたいんですが。そうはいってもね、このいわゆる営利、非営利の壁って、実は最近そんなに感じなくて。もちろん大企業的な営利企業は別だと思うんですけど、つまり、非営利組織であったとしても、サステナビリティ、持続可能性のために利益を上げていかなければいけないし、で、そうはいっても、やっぱり、NPO経営者はみんな、職員の給与水準を上げていきたいというふうに思っているので、どれだけの利益を上げつつ、同時にミッションを達成してゆく、というね。
二河
なるほど。
岡本
常に大事なのはミッションの達成なんだけど、そこにサステナビリティのための事業性、よくダブルボトムラインとかいったりするけど、両方の、社会性と事業性と言っちゃうと非常に陳腐なんですけど、その中に両方を追求していくというところが、このNPOの経営においては非常に求められているなという感覚があるんですね。で、それをかなりの勢いで体現しているのは、僕は、フローレンスさんなんじゃないかなと思っていて。そのあたりの観点は、実際に働かれてみてどういうふうにお考えですか。
二河
そうですね、病児保育で始まったフローレンスが、今やもう6事業ですよね。だから、NPOとしては、その現場スタッフを含めて300人以上抱えているわけなので、相当、もうある意味大企業ですね、NPOの中でも。
岡本
もう中小企業の枠を越えるよね、それぐらいのところにまでいっているということですよね。
二河
そうですね。今、保育士不足というのも叫ばれて、全国的に叫ばれている中で、フローレンスが抱えている保育スタッフもやっぱりまだまだ少ないんですよ。なので、受けつけたい、助けたいんですけど、助けられないというような、そこら辺の葛藤もあったりするんですよね。で、いろんな事業を回していく中で、やっぱり経営層の方々が、今もひっきりなしに財務ミーティングがどうのこうのというふうに帆走しています。一方で、まずは現場はとにかくその与えられたミッションとか、ビジョンをまず、体現していくことが重要だと思います。そこは、ちょっとスタッフ全員がそういうコスト感というか、ちょっとはお金のことも考えようという。でも、それってそればっかりになっちゃいけないから、それはもう全体で100%だったら、10%以下でいいですよと。忘れない程度で。それぐらいのバランスでやらないと、やっぱりビジョナリーで来ている人たちなので、ビジョンが薄まっちゃうことによって、自分たちのモチベーションとかも落ちちゃいますから。そこはそこで区切って考える人と、おもに行動する人と、役割分担が自ずとできているんでしょうね。あと、桐田さん、おっしゃったように、確かにNPOって、もうみんな仲間です。フローレンスでクルーっていったりするんですけど、もちろん私の両隣に、代表の駒崎さんと事務局長の宮崎真理子さんが座ることもありますよ。
岡本
両隣にいるの?
二河
いたりするんですよ。フリーアドレスなので、誰がどこに座るかは、毎日変わるんですよね。
桐田
そうなんですよね、うちもです。
岡本
うちもです。僕、席ないです(笑)。
写真11
二河
そう。人に話したいと思ったらそこに行くみたいな。隣にいたら、いろいろ、ああだこうだしゃべりますし。で、隣にいるからこそ、聞こえてくる声がある。やはり、その病児保育の現場を知りたかったら、病児保育のエリアの人に近づいて聞いてくると、そういう悩みがあったと。かたや、駒崎さんの隣に座ると、何か法整備や協議会の関係でいろいろやり取りして大変なんだなという情報が入ってきたりとか。というのがあって、本当に面白いですよね。
岡本
そこが本当に、ある種のフラットな組織であって、みんながビジョンを体現していくというのが、すごく大事というのが、個々に共通しているし、それは本当にこれからの新しい未来の組織の在り方なんじゃないかと思えるぐらい、本当にすばらしいことですね。そんなにね、人の能力ってそこまで差がないというかね、どうしてもでこぼこはあるんだけど、それをどう活き活きと発揮していくかということが、もう組織力だし。
桐田
でこぼこがあるというのは、結局、組織だと何々部署のどこどこにある、この役職を務める人という「こうあるべき」という基準があるからでこぼこに見えるんじゃないですかね。そもそもNPOにはそれが存在しないなと、私は感じていて。
岡本
なるほど、面白い。
写真12
桐田
そうなんです。例えば偶然、自分が一応募集はされていましたけど、そういう役職で、入ってきたら、じゃあ、一緒にやってみようかとなって、私ができることは、すごく頑張らせてもらえるし、できないことは、じゃあ違う人を連れてこようかじゃないですけど、そうやって進んでいくというか。
岡本
そうなんですよね、みなさん、それぞれの特技があって、やりたいことがあってきたと思うんですけど、基本的に、人を”機能”として見ていないというか、”存在そのもの”なので。その存在が全体としての1人が入ってくることで、ちょっとその全体の雰囲気が変わったりとかも含めて、そういったのが組織として全体になっているという、それは面白いところかもしれないですね。では、ちょっと改めて聞きたいのは、そうはいってもみなさん、それまでのビジネスセクターの経験があったからこそ、今、成果を出されているというところもあるんじゃないかなと思うんですが、そのあたり、実際に転職してみて、入ってみていかがですか。
二河
そうですね。少なからず、いい影響を出せているのかなっていう感覚はありますね、ただ、入って初日にわかったのが、フローレンスにはサーバがなかったんですよ。私、ずっとサーバ相手にしていたのに、みたいな。
一同
(笑)
二河
そうなんですよ。
岡本
すごいそれ。
二河
データセンターというのが、都内や地方に点在していまして、目の前でウィーっとうなっているようなサーバを目の前にして。
岡本
まあ、そうですよね。
二河
そうです。何々が止まったぞというような電話を受けて。もう、冷や汗かきながらやっていたのが、サーバありませんという話になって。で、すべてをクラウドで使っているというので、私、ここで何の役に立てるかなというのは。まあ、勘どころは似たようなところがあったので、「ここがちょっとおかしいんだけど」っていわれたら、クラウドでもこういうとこあるのねっていうのは、やっぱ、すぐ気づきますし。
岡本
そうか。
二河
はい。まあ、とくにNPOとはいっても、みんな、1人に1台パソコンがありますから、それを、いつも快適に使えるような準備をしたりとか。最近でいうと、無線LANとか、いろいろあるんですけども、準備したり、品質上げたりというところで、やっぱり前職までに培ってきた知識っていうのは、すごく活用できたかなって感じていますね。
岡本
サーバの仕事を以前されていて、サーバがないにもかかわらず、やはり、そこで培ったものが生きていく。しかも、もうちょっと広くね、インパクト与えるかたちで生きていくというのは、すばらしいことですよね。
二河
そうですね。よかったと思います。
岡本
いや、すごい話ですね。桐田さんの場合は、あんまり仕事自体の変化はないかな?
桐田
いや、でも逆に、紙からWEBってものすごい変化なんですよ。
岡本
確かに。
桐田
生かせるかといわれたら、逆に学ぶことのほうがすごく多くて、今。
岡本
そうなんですね。
桐田
修業中なんですけども。ただ、やっぱり仕事のさばき方はさすがに一緒なので、そういったところで、やっておいてよかったなとは思います。インターン生の子とかで、普通に一般企業に転職した子に、何でNPOじゃなくて一般企業にしたのっていう話をすると、やっぱりインターンしていた間に、ただ仕事を回すことにいっぱいいっぱいになっちゃって、このままNPOにいても、役に立たないなって思って、まず一般企業で修業しようと思ったみたいにいう子が多いんですね。私、それは、必ずしも一概にはどうなんだろう。私、新卒NPOすごくいいと思っているんですよ。ただ、それとは別に、自分の仕事の回し方を鍛えるというのは企業ですごいあったなと思っていて。そういう面は役立っています。
岡本
そうですよね。なるほどね。そこで培われた経験が、NPOに入ってみると、より高いレイヤーで、さらに幅広く、自分の力を生かしていかなきゃいけないという、
桐田
それ、すごい思いました。
岡本
この分野だけじゃないというのが、やりがいであり、個人の能力開発であり、いろんなとこにつながるというのは、本当にありますよね。コバもどうですか。
小畑
私、3年なりにも企業で働いてよかったなと思ったところは、プロフェッショナルであれということについては、3年間でしっかりと諸先輩方から学べたかなと思っていてですね。思いがいくらあっても、その思いが、しっかりと相手、お客様ですとか、あとは、自分が所属している組織のためにならなければ、意味がないと思っているんですね。そこに対して、結果を追求していくのもそうですし、一つ一つの自分の仕事のクオリティをちゃんと上げるというところのこだわりというのは感じましたね。
岡本
なるほど。
小畑
シビアだったので、やっぱり。お客様から何か一つ、インターネット止まったっていったら、もう、怒られますし。大事な情報もなくなっちゃいますし。自分の仕事には誇りを持ち、それをプロフェッショナルとして、しっかりと作っていくというのは、絶対はずせないと思っています。一つのミーティングの仕方もそうなんですけど、自分の限りある、スタッフの限りある時間を、どう使うかというのも、やっぱり考えたいと思いますし。その思いを、どうかたちにしていくかというのも、こだわりたいというのは、前職あったからこそのものだと思っています。
岡本
いや、すごいそれ大事な話ですよね。やっぱり、企業の中で、利益を上げていくということが、どれだけ大変なことで、そのためにいろんな人が、どれだけ努力をして、プロフェッショナルになっているのかって。やっぱり、知っているという方はね、このセクターにたくさん入ってくることによって、人が創っていくというか、さらに伸びていくというのが間違いなくありますよね。

NPOに参加してから
気づいたこと

ここでは全てが自分次第。
熱量を持った人にとっては、
とても楽しい場所だと思う。

岡本
みなさん、本当に身体中から、やりがいと充実感が出ていて、本当にすばらしいなと思います。同時に、みんながみんな向いているわけじゃないと思うんです。逆にこういう人はあまりソーシャルセクターに来るのはおすすめしないかもしれないとか。やっぱりいい面ばかりのプロモーションをしたいわけでは僕はなくて、みなさんからの本音を聞きたいというところがあるので、その辺の本音の部分を、さらにもう一歩進んで聞けるといいなと思うんですが。これ、どなたからでも。
小畑
じゃあ、ぱっと思いつくものなんですけど、自分の価値を構築したり、作り出したいと思う人におすすめできて、それをするのが怖いと思う人には、ちょっと考えたほうがいいかもしれないですねっていうかもしれない。
岡本
なるほどね。自分の人生、自分で切り開いていくことへのいろんな恐れとかもあるし、それをやっぱ乗り越えていかないと難しいですかね。
小畑
そうです。あと、本当に自分が作っているサービスが、社会にとって、どういう価値があるのかというのは、本当に自分で考えて、組織として考えて、その価値を新しく作っていくようなものだと思っているんですね。なので、そこに対して、あまり自分は熱量がないとなると苦しいかもしれない。自分がやっていることって何のためになっているのかっていうのを、誰かが教えてくれるわけじゃないですし。
岡本
なるほどね。
小畑
自分を評価してくれる人も、私たちを評価してくれる人も、そこまでいない中で、それは自分たちで作り上げるものなので。そこは結構、大事かなと思っています。
岡本
そうですよね。組織とか上司の評価に依存してくると、あれっ?私の仕事って、どうなんだっけ?みたいなふうに思っちゃう人も結構いるかもしれないですよね。なるほど。ありがとうございます。他の皆さん、どうですか。
二河
今、熱量って話が出てきたんですが、熱量が上がりきっていないというか、自家発電しきれていない人は、ソーシャルに来てしまうと、逆にもっと落ちちゃうような感覚がありますね。
岡本
面白いですね。
二河
はい。とにかく、まあ、ビジョンに共感するというので、多分すごい自分自身の熱量って上がると思うので、その状態で来ると、スッていけると思うんですけど。何か、何となくって感じで入って、がーって、みんなの熱をわーって感じて、意気消沈。
一同
(笑)
岡本
そうですよね。
二河
落ち込んじゃう人が、多分いると思うんですよ。とはいっても、いろんなとこで、やっぱくすぶっている人がいると思うので、くすぶっている人に火を着けていきたいなという、意志はありますね。
岡本
いやあ、重要ですね。
写真13
二河
多分、当時の私と同じように、くすぶっている人いると思うんです。何かきっかけで、ソーシャルセクターを知ると、何か、お、って火はつくと思うんですよね。
岡本
システムってすごく重要なので、そういう方が、ご活躍される機会とニーズはむちゃくちゃありますよね。
二河
そうだと思いますね。
岡本
桐田さん、もしあれば。
桐田
この業界って成果が決まっていない、成果を決めなきゃいけないじゃないですか、自分で。
岡本
そうですね。
桐田
そうなんです。ソーシャルのほうが楽なんじゃないかって思ってる方たちも多いと思うんですよ。でも、成果から自分で決めていかなきゃいけないから、ある種ビジネスセクターよりも、そこは厳しいところがある気がして。ビジネスセクター出身の方にとって、何というか、自分を極めていく厳しさというか、楽しさはあるんです。やっぱり自分で目指すところを決めていけるという楽しさもあるけれども、同時にそこをずっと考えて動いていかなきゃいけないし。ただ、きまじめな顔しているとだめな業界じゃないですか。楽しそうにして、人を巻き込んでなんぼ、じゃないですけど。
岡本
大丈夫、十分楽しそう(笑)。
桐田
(笑)そうそう。だから、いかに自分で、自分を楽しませて、
岡本
そうねー。
桐田
そう、自分で。これ結構ETIC.の人、よくいうんですけど、自分で自分をご機嫌にできなきゃだめよというところなんですよね。
岡本
いや、本当にそうですよね。
桐田
自分で自分のことをご機嫌にできない人にはちょっとおすすめはできないなと。厳しさがあるので。うーん、その厳しさを楽しめる人には、めっちゃ楽しいと思います。
小畑
共感します。

NPOならではの
やりがい
これからの目標

ビジョンを共にすれば、
ずっとつながり続けられる。
いろんな可能性に開かれた場所。

岡本
今感じている、このNPOならではのやりがいとか成長感。あと、今後のキャリアについて、伺えたらうれしいなと思います。キャリアというのは、未来を明確に描いて、そこから逆算するということでは必ずしもないと僕は思っているから、そこは、今、感じられていることで全然いいので。これは、二河さんから、よろしいですか。
二河
ならでは、というところは、やっぱりビジョンですね。ビジョンあってのNPOだと思います。そこに全員が激しくコミットしているから、みんな一緒になって進んでいこうぜというところに、私はすごいやりがいを感じられる。それが、たとえフローレンスがやる保育にかかわる問題であっても、カタリバさんのように学生に火をつけるような事業であっても、何でもそうだと思うんです。そこに自分が至るまでに、どんなスキルを蓄えていくかというものもそうですし、スキルを持っていなくても、そういう思いが根底にあるんだというところで、活き活きとした毎日というのは過ごしていけるんじゃないかなって思います。
岡本
いやぁ、共感します。ビジョンに掲げられていることの共感が、その人の人生にとってもすごく大事というか、つまり会社の利益追求のための手段として、自分はここに存在しているという感じじゃなくて、そもそも自分自身の在り方や価値観と組織のビジョン・ミッションとがシンクロしていて、その上でビジョンに向かってゆく仲間として、自分も一員となっているというのは、働いていくうえで、本当にそれは重要な話ですね。
二河
あとは、キャリアプランじゃないですけど、やっぱり今、自分だけじゃなくて、家族というステークホルダーがいる中で、その家族がどういうふうに成長していくかによって、自分がどこに身をおくかというのを考えていくと、やっぱりすべてが当事者であるというところに対して、その当事者になったところで、なにが問題か。例えば、小学生に上がっていくとPTAというのが、出てきますよね。私、絶対、PTAやろうと思っているんですよ。6年間やってやろうと。もう、今から決めているんですけど。
小畑
(笑)珍しいですよ、きっと。
二河
そこの小学校に何か問題があるのか、とか。とにかく向き合っていきたいとか、チャレンジしたい、動いていきたいなというのはありますね。だから、子どもたちとか自分たちの家族の在り方がどう成長していくかに合わせて、自分がそこの身近な問題解決に、とにかく常にかかわっていくというのを、今後も続けていきたいなと思いますね。
写真14
岡本
共感します。僕はね、世の中に足りないのは”当事者”だと強く思ってまして。ソーシャルセクターで働いているみなさんは、さまざまな社会問題に当事者になっていく。そこにコミットしていくという姿勢がね、僕は、実は一番すばらしいことなんじゃないかなというふうに思っているんですよね。そうすると自分の身近なことに対しても、どんどん当事者になっていく。あとは、二河さんについて、感銘を受けているのは、ぶっちゃけ転職するときに、結構、いろいろお考えになって、ここに入られるという中で、収入面だけではなくて、そこに対しての時間の使い方といいますか、時間だけはね、実は、どの人にとっても平等に与えられているものというのがある中で、フローレンスは時間がしっかりと決まっている職種なので、それ以外の時間も含めての副業の収入もそうですし、そのPTAとか、という社会活動もそうだし、家族への投資の時間とかということを、全体として、自分自身ハッピーだと。で、家族がハッピーだという選択をされているというのは、本当にいろんな人に聞いてもらいたいなというふうに思いました。
二河
そうですね、前職は始発で行って終電で帰ってくるという日々が多かったので。とくにインフラってね、日本の3大連休は出勤!というような職種ですから。そこから、家族に対する投資の時間とか、ほかにもやっぱり自分もこれをやりたいということに対して、時間を割けるというのは非常に自分自身も落ち着いた生活をしているなという感覚はありますね。
岡本
そうですね。どっちが幸せなんだということは、本当に。まあわからないというより、むしろ明白だみたいな感じがしますよね。ありがとうございます。じゃあ、桐田さん。
桐田
すごいマインドセットの変化が必要で、NPOって。そういう意味で新卒でソーシャルセクターもいいなって思ってるんですよ。どうしてもビジネスセクターにもともといると、限られた予算の中で、自分の会社の中でいかに正解を出すか、みたいな。その中でのベストをいかに尽くすかみたいな思考回路になってしまったり。だから、すごく制限ありきの中の成果を見いだす感じになってしまいがちな気がしていて。でもNPOで求められるのは、そういう前提とかをなしにして、まず理想を語れみたいなところで。理想というか、本当になにもかも取り払ったベストを考えていくということが、すごい求められるので。
岡本
なるほどね。
桐田
あとは、自分であることがすごく求められるので、そこはすごくやりがいがありますよね。今のNPOって、まだまだいろんなところから来た人が多いので、いろんな仕事の価値観をそれぞれ持っていて、すごく勉強になるし、逆にいろんなところから来ているから、みんなが別々なのが当たり前で。だから、あくまでも参考にしつつ、自分を磨くという。
岡本
確かにね。
桐田
その自分自身を磨いていける楽しさというのは、ソーシャルならではかも。仲間と一緒に。それはすごくやりがいです。で、今後のキャリアですけど、私とくに女性の生き方ですとか働き方に関心があって。なので、今担当しているDRIVEって、すごくドンピシャなんですけど。
岡本
そうですよね。
桐田
はい。もっと、日本中もそうだし、世界中も、今の人たちがもっと生きやすくなるような働き方とか生き方を、体現していきたいし、伝えていきたいなと思っているので、どこにいても働けるような人になりたいなとは思っていて。それは人間的にもそうだし、職種的にも。だから、追々DRIVEが落ち着いたら、がぜん、フリーに戻る予定なんですけど(笑)
二河
がぜん(笑)。
桐田
がぜん、フリーに戻りたい。予定なんですけど、それでも、つながりはずっと続くと思うんですね。
岡本
確かに。
桐田
切れることはないと思うんです、彼らとのつながりは。やっぱり同じビジョンを持った、気持ちを持ったというところでは、ずっとつながっているし。ただ、違う場所に私が行ったとしても、違うやり方とか、違う立ち位置で、それを考えるだけ、目指すだけで。だからこれから、やっぱり担当がDRIVEということと、中間支援団体なので、いろんな団体の方々とこうやってお会いする機会も多いんですけども、そういったつながりをある種、自分の周りで小さな社会として、育てていく。何か、つながりって、私の感覚なんですけど、ビジネスセクターにいたときのつながりと、ちょっと違うんですよね。当時は、看板を背負った上でのつながりというか。
岡本
それは確かにそうですね。
写真15
桐田
ここにいるとそれがないなと思っていて。何なんだろう。今日の場も、ファシリテーターの岡本さんがカタリバの方だからなのかもしれないけど、結局、1人の人としてつき合っている感覚がすごくあって。そういったつながりを大事に育てていって、もっと自分らしい生き方を追求していければなって思っています。
岡本
すてきなお話をありがとうございます。みんなが自分の可能性を信じて、周りを信頼して、働いている人が多いのは、僕はこのセクターの特徴だなというふうに思います。人が未来を創っていくから、そういう人たちが集まっているというのはすごく重要で。利益は、結構、経営者は考えていて、みなさんが思っているより、きっと考えてはいるんですけど。でも、それ以上に達成したいもの、解決したいものがあって、そこはもう圧倒的にみんな信じているんですよね。そのためのサステナビリティの確保のために、利益確保や事業性は大切なものとして持ってはいるんですけど、一番大事にしているものはどこかというのものを明確に持っている人が集まっているのは、本当にすばらしいですよね。そんな桐田さんからも、実際に今日ご自身のお話が聞けて、すごいよかったなと思っていて。そういう思いを持っている方が発信に携わっているというのは、本当にうれしいです。
桐田
よかったです。
岡本
今日は、ありがとうございます。
桐田
ありがたいです。こちらこそ。
岡本
じゃあ、コバ、いいですか。
小畑
はい。いやぁ、まずは本当にありがとうございました。
桐田
ありがとうございました。
小畑
共鳴というか、パワーチャージをしているような感じがして、今、すごくわくわくしているんですよ。NPOならでは、というのは、思いから行動を作れるというところもあって、創造的で可能性が広がる場だなって。今日も私、このお話を聞いていて、すぐ仕事がしたいなと思いました。例えば、二河さんのPTAがはじまるときには、ついていって、どういうふうにしたら学校と保護者をもっとつなげられるか、やれないことは絶対ないなといえる。熱量とかフットワークの軽さとか、思いを中心にして、あるなと思います。それが一番のやりがいだと、今日あらためて感じました。
岡本
いい場だったね。
小畑
あと、これからのキャリアなんですけど、大きくいうと、やっぱり私は自分の夢を追いかけ続けるんだろうなと。で、自己成長というのを大切にしていきたいと思っています。最近、気づいたんですけど、自分が成長していくと、自分がかかわる一緒に働くメンバーもそうですし、最後届けるクライアントの方々もそうですし、周りも成長していくのを感じるんですよね。そういう感じで、やっぱり自分がステップアップをしていくときに、周りもどんどんステップアップしていって、成長していく。で、私が自己実現できるときには、何かまた、社会もちょっとずつ変わっていくというようなイメージは大切にしたいと思っています。それをカタリバの中で達成するのか、新しく事業を作るのかとか、またはフリーになるかとか、そういうのは、しっかりと自分と対話を重ねつつ、チャレンジを重ねつつやりたいなと思っています。
岡本
いいですね。その自分の成長がね、自分だけのためじゃないというのが、すごく大事だし、すばらしいことだと思って。ビジネスセクターに戻る選択肢だってあるだろうしね。あと、さっき桐田さんがおっしゃっていた、自分がご機嫌であることって、実は、自分だけのためじゃないんだよね。
桐田
そうなんですよね。
岡本
やっぱりご機嫌な人と一緒にいると、周りがご機嫌になるんだよね。だから、そういうのは、やっぱりすごく大事だと思うし、本当にそういう風土というかね、そういう在り方を体現しているみなさんが、やっぱり僕は何よりすばらしいなと思いました。
写真16

転職者へのメッセージ

自分自身が当事者となって
社会を変えていけるフィールドに、
ぜひチャレンジしてみてほしい。

岡本
最後に、みなさんよろしければ一言ずつ、転職を考えている方へのメッセージをもらって終わりにしたいなというふうに思います。それは、激励のメッセージでもいいですし、ともに頑張りましょうという話でもいいと思います。ぜひ、みなさんから、一言ずつもらえればと思います。
桐田
あります。
二河
お。
桐田
DRIVE担当としてちょっとこれ。もうね、いろんなね、人の話をきいているんでね。結構「ソーシャルセクターだと、大きい仕事ができないと思った」みたいな方に会うんですよ。そういう方にぜひお伝えしたいって、ずっと思っていたのが、いや、ソーシャルセクターって、すごくソーシャルインパクトの大きいことができるよ、というところ。本当に、現場だからこそ、ある意味、各地方とか、各場所のステークホルダーの人と信頼関係を持ってつながれるんですよね。立場が一緒というか、一緒に頑張れるというか。その中で、やっぱり本気で実感を持って、自分の体で、何かを変えていける。すごい大きなソーシャルインパクトを、ニュースのような事業を自分自身が担えるし、逆にいえば、生み出せる立場でもある現場だからこそ、ということで。例えば、大企業の一部署の1人で、発言権もほとんどないみたいな場所にいるよりは、随分と大きなことができると思いますよ。だから、もしそういう意味で踏みとどまっている人がいるのであれば、ぜひ、チャレンジしてみてくださいっていいたいです。すごい楽しいですよって。と思っています、私は。はい。
岡本
ありがとうございます。
小畑
メッセージにならないんですけど、
岡本
いいよ、それでも。
小畑
それぞれみなさんやりたいということ、あると思うんですけど、そういう自分のゴールみたいなところに対して、自分が思い描くような進み方ができると思うよ、と伝えたいですね。誰かにいわれた進み方じゃなくて、本当にあなたが納得してやりたいと思っていることを、どんどん挑戦できるというのは、非常に幸せなこと何じゃないかって思いますね。そのやりたいことをやるって、全然簡単じゃないと思うんですけど、厳しいことだと思うので。メッセージとしては、本当に今やりたい、チャレンジしたいと思う人には、飛び込んできてほしいなと思います。そんな感じです。
岡本
同じ組織の仲間として、聞けてよかった(笑)。ありがとう。
二河
今、二つぐらいキーワードが降りてきて。何かちょっとね、一つは五七五っぽくまとまっちゃったんですけど(笑)
岡本
多彩ですね、本当に。(笑)
二河
一つは「永遠の、社会を変える、チャレンジャー」みたいなイメージなんですよ。それともう一つは「思いと言葉と行動が、かたちになる」というのが恐らくビジネスセクターより近いところにあると思うんですよ。なのでさっき、くすぶっていると表現をしたんですけど、くすぶっているということは、自分の内なる言葉とか、気持ちというのを出しにくいとか、出す機会が少ないということ。そこを、チャレンジ精神を燃やして、僕はこの世界でこうやりたいんだ、というところを出しやすい、やっぱり環境も整っているし、チャレンジがひとつ終わったら保守的になるんじゃなくて、常々、何か新しいものを見つけて、そこに貪欲にチャレンジしていく風土というのが、このソーシャルセクターには絶対あると思うんです。それをやっぱり実現していく人、実現したいと思っている人というのは、もう、本当にどんどん飛び込んできてほしいなという感覚があります。で、一緒に社会を変えていきたいなと思います。
岡本
ありがとうございます。
小畑
最後、拓也さんもいかがですか?
岡本
え?いやいや、僕は(笑)。
二河
いいですねぇー。
写真17
岡本
いやぁ、僕は今日、本当に感動しながら聞いていました。こんな役割をいただいて、ありがとうございました。僕自身がすごく楽しかったです。で、みなさんと同じだなと僕も思ってまして。自分が独立を決めたときのことを思い出したんですよね。元々、企業の再生という仕事をしていたんですね。その仕事を通じて、もちろん感動もあったけど、僕も当時プロボノをやっていて、そこでNPO経営者と沢山出会ったんですね。その時に、自分自身のやりたいこと、在り方と仕事が心底つながっている感じが、本当にすばらしいなと思って。僕自身も挑戦をしよう、と思ったのが、一番大きくて。やっぱり好きなことをやって生きてゆこう、一度きりの人生、やりたいことをやろう、というふうに純粋に思えた瞬間があったんですね。それを今、僕自身が体現できていることは、幸せです。楽じゃないし、大変なことも沢山あるんですけど、それも含めて楽しい。出会う人もみんな本当に素敵な人が多くてね。仕事と、自分自身の在り方や価値観とが繋がっている人たち。さっき社会へのインパクトの話が出ましたけど、アメリカだと、GDPの10%ぐらいをソーシャルセクターが占めていて、ソーシャルインパクトで言うとさらにその何倍も存在感があって、日本はまだまだなんですけど、明らかに伸びている。この成長フィールドにたくさんの人が多様なセクターから入ってきて、そのチカラを存分に生かしてほしいなと思います。日本も昭和54年ぶりに、中小企業法が改正されるんです。昭和54年ぶりってことは、僕が52年生まれだから、36年ぶり(笑)。中小企業法が改正されて、対象にNPOが入ることになったんです。で、それは経済産業省・中小企業庁の人がいっていたんですけど、NPOの支援のためじゃない、と明確に言い切っていて。もう経済主体として、見逃せないんですよね。つまり、もうフローレンスも、ETIC.さんもそうですけど、NPOを対象にしないほうが変というか、それだけセクター全体として認められつつある世の中に変わってきている中で、これから絶対チャンスは広がりますしね。そういったところに一人でも多く、みなさんのような、同志がこれから増えていくというのは、本当にうれしいことです。僕自身も、ここに入ってきて、初めて経営者になって、リーダーになって。実はね、僕自身が一番成長させてもらっている。みなさんと比べているわけじゃないんですよ。でも、僕も負けてないぞ、というね(笑)。
一同
(笑)
岡本
何より、人生への腹決めとか、挑戦していくこととか、仲間と一緒に創っていくこととか。本当に楽しいし、一人でも多くの人が自分の可能性を信じて、挑戦し、それをどう開花させていくか。どう発揮させていって、当事者になっていくかということがすごく大事だと思っています、みなさんのような当事者が増えていくと、本当にいい世の中になっていくな、と実感しています。今日は、僕もみなさんと同じ側なんですけど、楽しい時間を過ごさせてもらいました。貴重な時間をいただきまして、どうもありがとうございました。
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