Business to Social Project

MENU

インタビュー

ソーシャルセクターは社会課題の専門家。
助け合いながら、学び合いながら、
ともにより良い社会を目指していきたい。

日本マイクロソフト株式会社
法務・政策企画統括本部 政策企画本部 渉外・社会貢献課長 龍治 玲奈

代表理事 今村 久美

日本マイクロソフト株式会社
法務・政策企画統括本部
政策企画本部
渉外・社会貢献課長
龍治 玲奈

Profile.

大学卒業後、国際営業、外資系企業でのCSR部門立上げを経験。その後、企業全体で社会貢献に取り組む姿勢、多彩なプロジェクト実績等に惹かれ、2007年に日本マイクロソフト株式会社で活躍する道を選択。以来、同社の渉外・社会貢献担当として「empower every person and every organization on the planet to achieve more~地球上のすべての人、すべての組織に関わる人たちが、より多くのことを達成する力になる~」をミッションに様々なプロジェクトに従事。ソーシャルセクター、ビジネスセクター、パブリックセクターとも連携し、女性の就労支援、若者の就労支援、東北復興支援などを実現するなど、CSRの第一線で活躍。

※ 2017年6月時点での肩書きです

企業から見たソーシャルセクターとは

ソーシャルセクターは、
社会の課題を一番よく知る存在。
企業にとって、
なくてはならないパートナーです。

東日本大震災がひとつのきっかけとなり、企業とソーシャルセクターの協力関係は大きく変わりました。以前は「支援する側」「支援される側」といった多少の垣根があったように思いますが、2011年3月11日以来、ビジネスセクター、ソーシャルセクターの双方に「互いに手を取り合わなければ、持続可能な社会支援の実現は難しい」という意識が生まれ、今日ではプロジェクト発足の段階からソーシャルセクターの協力を仰ぐことが一般的となっています。ビジネスセクターは資金や資源などを有していますが、「その地域で実際に何が必要とされているのか」「最も大きなインパクトが与えられるエリアはどこか」といった情報を得るのにはどうしても限界があります。ソーシャルセクターは社会課題の専門家であり、地域のことを一番熟知している存在。私も「こうしたテーマに取り組みたいと考えているのだけど、どのステークホルダーにお会いするべきでしょうか」といったところからソーシャルセクターの方と連携して社会課題に取り組んでいますし、もはやソーシャルセクターなしに企業のCSRは成立し得ないとさえ考えています。ソーシャルセクターは社会にとっても、企業にとってもなくてはならない存在。私自身、いつも頼りにさせていただいています。

仕事としてのソーシャルセクターの魅力

ソーシャルセクターの方は、
プロジェクトの指揮者。
社会課題を解決したときの喜びは、
誰よりも大きいと思います。

ソーシャルセクターの方は、常に社会課題の最前線に身を置いています。その重圧は計り知れませんが、反面、より豊かな社会を実現することができた瞬間の喜びは誰よりも大きいのではないでしょうか。私はソーシャルセクターの方々を「指揮者」と呼ぶこともあるのですが、職員の方々は「どうやったらこの課題を解決できるか」「どうやったら持続可能な運営を実現できるか」と知恵を絞り、専門家を巻き込み、より豊かな社会を実現していくリーダーに他なりません。ある一定の“枠”から抜け出すことができない行政や企業からすれば、しなやかに垣根を越え、様々な立場の、様々な専門家を結び付けていくその姿は、まるで社会の静脈であるかのようにも見えます。企業には企業の事情があるため、ときにはご無理を申し上げることもあるのですが、そうした立場の違いも察しながら円滑にプロジェクトを進めていく手腕にはいつも驚かされていますし、ソーシャルセクターの方と協働するたびに「ほんとうに優秀な方ばかりだ」とただひたすら感動しています。まるで協奏曲を奏でるように、社会のためにタクトを振るう。見事な演奏ができたときの達成感はきっと、指揮者でなければ味わえないものではないかと思います。

ソーシャルセクター職員に求められる力とは

プロジェクトの先には、人がいる。
ハートで仕事をする方が、
ソーシャルセクターで
力を発揮されています。

実は弊社からもソーシャルセクターに転職した社員がいるのですが、どの方も共通して“ハートで仕事をする”ことに長けていたように思います。「ビジネスインパクトを考えればこうすべきだが、現場の状況を踏まえると実現は難しい」「経済効率を考えると良い案だが、スタッフの心情を察するに今は導入すべきではない」。常にプロジェクトの先にいる人の心を察し、生きた現状把握をしたうえで最良な選択をしていく。それが自然とできるような人が、ソーシャルセクターにおいても活躍できる方ではないかと私は思います。反対に「社会はこうあるべき」という自分の志にこだわりすぎる人は、飛び込んだ後に苦労することが多いかもしれません。社会が目指すべきゴールとは、地域に暮らす全員で見出していくもの。決して一人の考え、一人の専門性だけで設定できるものではありません。私自身、ソーシャルセクターの方と一緒に有識者からお話を伺うことも多いのですが、そのたびに「実情はこうなのか」「もっとこうすべきじゃないのか」と再発見していますし、ときにはプロジェクトのあり方を改めることもあります。これからソーシャルセクターに挑戦されるみなさんとも、柔軟に、互いに学び合いながら一緒に成長していけたら嬉しいですね。

今後のソーシャルセクターに期待すること

声なき声を、社会の声にする。
より大きなインパクトを起こすために、
発信力を磨き続けてほしい。

近年「6人に1人の子どもが貧困層」という日本の現実が注目をあびるようになりましたが、こうした現状も誰かが声にして初めて“社会課題”として認知されるようになります。人の関心が高まれば資金や人的資源といったリソースも集まりますし、なによりも人が集まることで英知を結集して課題解決に取り組むことができます。今後ソーシャルセクターに期待することがあるとすれば、それは“声なき声”を今以上に世の中に発信してほしいということ。企業だけで見えざる課題を浮き彫りにすることは難しいことですし、世論形成ができれば行政も積極的な支援を実行しやすくなります。震災以降「私にも何かできることがあるんじゃないか」と考える方が増えていますが、こうした人々がアクションを起こしやすい世の中にするためにも、ぜひ今後も“発信力”を磨く姿勢を持ち続けていただきたいと考えています。地方創生に災害対応、2020年に向けた安全・安心な街づくり。私たちが取り組むべき課題は山積みですが、これからもソーシャルセクターが発信する“声なき声”に耳を傾けながら、ともにより良い社会を目指していきたい。みなさんがもしソーシャルセクターに挑戦されて、そのとき弊社が力添えできることがあったなら、ぜひ一度お声掛けいただければ幸いです。

Join Our Movement
“Business to Social
Project”